WordPressでお問い合わせフォームを作りたいけど、どのプラグインを選べばいいか迷っていませんか?
Contact Form 7は確かに有名です。ただし、もっと直感的で使いやすいプラグインがあることをご存知でしょうか。それがCaldera Formsです。
実は、このプラグインはドラッグ&ドロップで簡単にフォームが作れます。プログラミング知識がなくても、まるでパズルを組み立てるような感覚でフォームを作成できるのです。
しかし、ここで重要なお知らせがあります。Caldera Formsは2022年4月にサービス終了となりました。とはいえ、その機能や使い方を知ることで、他のフォームプラグイン選びの参考になります。
この記事では、Caldera Formsの基本情報から実際の使い方まで、わかりやすく解説していきます。
Caldera Formsって何?まずは基本から知ろう
Caldera Formsは、WordPress用の無料フォーム作成プラグインでした。まるでレゴブロックを組み立てるように、直感的にフォームを作れるのが最大の特徴です。
どんなプラグインなのか
Caldera Formsは、ビジュアルエディターを搭載したフォームビルダーです。従来のプラグインのように、コードを書く必要がありません。
画面上でフィールドを配置するだけで、本格的なお問い合わせフォームが完成します。たとえば、テキストボックスやラジオボタンをマウスで移動させるだけなのです。
実は、この手軽さこそが多くのWordPressユーザーに愛された理由でした。初心者でもプロ並みのフォームを作成できたからです。
作者・開発会社の情報
項目 | 詳細 |
---|---|
開発者 | CalderaWP |
初回リリース | 2014年 |
最終更新 | 2022年4月 |
公式サイト | calderawp.com(現在は閉鎖) |
CalderaWPは、WordPressプラグイン開発を専門とする企業でした。Caldera Forms以外にも、複数のプラグインを手がけていたのです。
ただし、2022年に事業を終了しました。そのため、現在は新規での利用はできません。
料金体系の詳細(無料でどこまでできる?)
Caldera Formsの料金体系は非常にシンプルでした。基本機能は完全に無料で利用できたのです。
プラン | 価格 | 機能 |
---|---|---|
無料版 | 0円 | 基本的なフォーム作成機能 |
Pro版 | 年額99ドル | 高度なフィールド・統計機能 |
Developer版 | 年額199ドル | マルチサイト対応・優先サポート |
無料版でも、お問い合わせフォームに必要な機能は一通り揃っていました。たとえば、確認画面の表示や自動返信メールの設定も可能だったのです。
有料版では、より高度なフィールドタイプや詳細な統計機能が使えました。しかし、一般的なサイト運営では無料版で十分だったのが実情です。
対応バージョンと動作環境
項目 | 要件 |
---|---|
WordPress | 4.7以上 |
PHP | 5.6以上 |
MySQL | 5.0以上 |
メモリ | 64MB以上推奨 |
Caldera Formsは、比較的古いWordPress環境でも動作しました。そのため、多くのレンタルサーバーで問題なく利用できたのです。
ただし、最適なパフォーマンスを得るには、PHP 7.0以上が推奨されていました。新しいバージョンほど、処理速度が向上したからです。
Contact Form 7との違いは?Caldera Formsの特長を覗いてみよう
Contact Form 7との最大の違いは、操作の直感性です。まるでパワーポイントでスライドを作るような感覚で、フォームを組み立てられました。
ビジュアルエディターで直感的に作れる
Contact Form 7では、ショートコードを手動で記述する必要があります。一方、Caldera Formsは完全にビジュアルで操作できました。
機能 | Contact Form 7 | Caldera Forms |
---|---|---|
フィールド追加 | ショートコード記述 | ドラッグ&ドロップ |
レイアウト調整 | CSSが必要 | ビジュアル操作 |
プレビュー | 実際のページで確認 | 管理画面で即座に確認 |
たとえば、テキストボックスを追加したい場合を考えてみましょう。Contact Form 7では「[text* your-name]」といったコードを書く必要があります。
しかし、Caldera Formsなら「Text Input」アイコンをクリックするだけです。まさに、プログラマーと一般ユーザーの差を埋めるツールだったのです。
確認画面の表示機能
Caldera Formsには、標準で確認画面機能が搭載されていました。これは、Contact Form 7にはない大きなアドバンテージでした。
確認画面があることで、ユーザーは送信前に入力内容をチェックできます。実は、この機能により送信ミスが大幅に減少するのです。
確認画面の効果 | 詳細 |
---|---|
送信ミス防止 | 入力内容を再確認できる |
ユーザビリティ向上 | 安心して送信できる |
問い合わせ品質向上 | 正確な情報が届く |
設定も簡単で、チェックボックスを一つオンにするだけでした。まさに、ユーザー体験を重視した設計だったのです。
自動返信メール設定の簡単さ
自動返信メールの設定も、Caldera Formsの得意分野でした。専用の設定画面で、直感的に内容を作成できたのです。
Contact Form 7では、メール設定で複数の項目を個別に入力する必要があります。しかし、Caldera Formsはテンプレートベースで設定できました。
たとえば、件名や本文にフォームの入力値を自動挿入する機能です。「{name}さん、お問い合わせありがとうございます」といった個別対応が簡単にできたのです。
レスポンシブデザイン対応
スマートフォン対応も標準で搭載されていました。特別な設定なしに、どのデバイスでも美しく表示されたのです。
デバイス | 表示の特徴 |
---|---|
PC | 横幅を最大限活用したレイアウト |
タブレット | 中間サイズに最適化 |
スマートフォン | 縦並びで見やすく表示 |
実は、これは2014年のリリース当初から搭載されていた機能です。モバイルファーストが叫ばれる前から、先進的な対応をしていたのです。
なぜCaldera Forms?選ばれる理由とメリット
Caldera Formsが多くのユーザーに選ばれた理由は、その「敷居の低さ」にありました。プログラミング知識がなくても、プロ級のフォームを作れたからです。
プログラミング知識なしでも本格的なフォームが作れる
最大の魅力は、コードを一切書かなくてよいことでした。まるでワードで文書を作るような感覚で、フォームを作成できたのです。
従来のフォーム作成では、HTMLやCSSの知識が必要でした。しかし、Caldera Formsならマウス操作だけで完結します。
従来の方法 | Caldera Forms |
---|---|
HTMLコード記述 | ドラッグ&ドロップ |
CSSでデザイン調整 | ビジュアルエディター |
動作テストが困難 | リアルタイムプレビュー |
たとえば、選択肢付きの質問を作りたい場合です。通常なら「select」タグや「option」タグを書く必要があります。
ところが、Caldera Formsなら「Dropdown」を選んで、選択肢を入力するだけです。まさに、技術的な壁を取り払ったツールだったのです。
カスタマイズの自由度が高い
シンプルながら、カスタマイズ性も優秀でした。デザインから機能まで、細かく調整できたのです。
フォームの見た目は、専用のスタイル設定画面で変更できました。色やフォント、配置まで自由自在です。
カスタマイズ項目 | 設定内容 |
---|---|
カラー設定 | ボタンや枠線の色変更 |
レイアウト | フィールドの配置調整 |
サイズ調整 | 入力欄の幅や高さ |
アニメーション | 送信時のエフェクト |
実は、CSSが書ける人なら、さらに高度なカスタマイズも可能でした。基本は簡単、上級者には奥深い設計だったのです。
多様なフィールドタイプに対応
フィールドの種類が豊富だったのも、選ばれる理由の一つでした。お問い合わせフォーム以外にも、アンケートや予約フォームまで作れたのです。
フィールドタイプ | 用途 |
---|---|
Single Line Text | 名前や件名の入力 |
Paragraph Text | 詳細な内容の入力 |
Dropdown | 選択式の質問 |
Radio Buttons | 単一選択の設問 |
Checkboxes | 複数選択の設問 |
File Upload | ファイル添付機能 |
Date Picker | 日付選択機能 |
Number | 数値入力専用 |
たとえば、予約フォームを作る場合を考えてみましょう。日付選択、時間選択、人数選択といった専門的なフィールドが標準で用意されていました。
これらを組み合わせることで、業種を問わずさまざまなフォームを作成できたのです。
WordPress本体との連携がスムーズ
WordPressとの統合度も高く設計されていました。投稿や固定ページとの連携が、非常にスムーズだったのです。
フォームで収集したデータは、WordPress管理画面で一元管理できました。まるで投稿を管理するような感覚で、問い合わせ内容を確認できたのです。
また、ユーザー権限との連携も優秀でした。たとえば、編集者権限の人にはフォーム作成を許可し、投稿者権限の人には閲覧のみ許可するといった設定が可能でした。
インストールから初期設定まで(初心者でも安心)
Caldera Formsのインストールは、他のWordPressプラグインと同じ手順でした。ただし、現在はサービス終了のため新規インストールはできません。
プラグインのインストール手順
当時のインストール手順は非常にシンプルでした。WordPress管理画面から直接インストールできたのです。
手順 | 操作内容 |
---|---|
1 | 管理画面の「プラグイン」→「新規追加」 |
2 | 検索ボックスに「Caldera Forms」と入力 |
3 | 「今すぐインストール」をクリック |
4 | インストール完了後「有効化」をクリック |
所要時間は約2〜3分程度でした。特別な設定は必要なく、有効化するだけですぐに使い始められたのです。
実は、この手軽さも多くのユーザーに愛された理由の一つでした。複雑な設定で挫折することがなかったからです。
有効化後の初期設定
有効化すると、WordPress管理画面の左メニューに「Caldera Forms」が追加されました。初期設定は最小限で済むよう配慮されていたのです。
最初に設定すべき項目は以下の通りでした。
設定項目 | 内容 |
---|---|
送信者メールアドレス | フォームからの通知を受け取るアドレス |
送信者名 | 通知メールの差出人名 |
デフォルトの件名 | 通知メールの件名テンプレート |
これらは後からでも変更可能でした。そのため、とりあえずフォームを作り始めることができたのです。
メニューの見方と基本操作
管理画面のメニュー構成も直感的に設計されていました。必要な機能が一目でわかるレイアウトだったのです。
メニュー項目 | 機能 |
---|---|
Forms | 作成したフォーム一覧 |
Add New | 新しいフォームの作成 |
Entries | 送信されたデータの管理 |
Settings | 全体設定の変更 |
「Add New」をクリックすると、フォーム作成画面が開きます。ここで、実際にフィールドを配置していくのです。
「Entries」では、フォームから送信されたデータを確認できました。まるでメールソフトの受信箱のような感覚で利用できたのです。
最初に確認したい設定項目
初回利用時に確認しておきたい設定がいくつかありました。これらを設定することで、より快適に使えたのです。
設定項目 | 推奨値 | 理由 |
---|---|---|
Spam Protection | 有効 | スパム送信を防ぐため |
Email Encoding | UTF-8 | 日本語メール文字化け防止 |
Date Format | Y-m-d | 日付表示の統一 |
Entries Storage | 有効 | データの保存と管理 |
特に、日本語サイトでは文字エンコーディングの設定が重要でした。UTF-8に設定することで、メールの文字化けを防げたのです。
また、スパム対策機能も標準で搭載されていました。これにより、迷惑な自動送信をある程度防ぐことができたのです。
実際にフォームを作ってみよう!基本的な作成手順
フォーム作成の流れは、まるでパズルゲームのようでした。パーツを選んで、配置して、設定するというシンプルな3ステップです。
新規フォーム作成画面の使い方
「Add New」をクリックすると、フォーム作成画面が表示されました。画面は大きく3つのエリアに分かれていたのです。
エリア | 機能 |
---|---|
左側パネル | フィールドタイプ一覧 |
中央エリア | フォームプレビュー |
右側パネル | 選択フィールドの詳細設定 |
中央エリアには、作成中のフォームがリアルタイムで表示されました。変更がすぐに反映されるため、完成イメージを把握しやすかったのです。
最初は「Form Name」の入力から始まります。たとえば「お問い合わせフォーム」や「資料請求フォーム」といった具体的な名前を付けるのです。
フィールドの追加方法(ドラッグ&ドロップ)
フィールドの追加は、まさに直感的でした。左側のパネルから必要なフィールドを選び、中央エリアにドラッグするだけです。
基本的なお問い合わせフォームに必要なフィールドは以下の通りでした。
フィールド | 用途 |
---|---|
Single Line Text | お名前 |
メールアドレス | |
Single Line Text | 件名 |
Paragraph Text | お問い合わせ内容 |
Button | 送信ボタン |
ドラッグ中はフィールドの挿入位置がハイライト表示されました。そのため、希望の場所に正確に配置できたのです。
実は、フィールドの順番も後から変更可能でした。ドラッグで移動させるだけで、レイアウトを調整できたのです。
各フィールドの設定とカスタマイズ
フィールドを配置すると、右側パネルに詳細設定が表示されました。ここで、各フィールドの動作を細かく調整できたのです。
代表的な設定項目は以下の通りでした。
設定項目 | 内容 |
---|---|
Label | フィールドの表示名 |
Required | 必須入力の設定 |
Placeholder | 入力例の表示 |
Default Value | 初期値の設定 |
CSS Classes | スタイル調整用のクラス |
たとえば、メールアドレス入力欄を設定する場合です。Labelに「メールアドレス」、Placeholderに「example@example.com」と入力します。
すると、ユーザーにとって分かりやすい入力欄が完成するのです。こうした細かい配慮が、使いやすいフォームを作るコツでした。
フォームの保存とプレビュー確認
設定が完了したら、忘れずに保存しましょう。画面上部の「Save Form」ボタンをクリックするだけです。
保存と同時に、フォーム専用のショートコードが生成されました。このコードを投稿や固定ページに貼り付けることで、フォームを表示できたのです。
機能 | ボタン |
---|---|
保存 | Save Form |
プレビュー | Preview Form |
削除 | Delete Form |
「Preview Form」をクリックすると、別ウィンドウで実際の表示を確認できました。スマートフォンでの見え方もチェックできたため、公開前の確認作業が楽だったのです。
プレビューで問題なければ、いよいよサイトへの公開です。ショートコードをコピーして、表示したいページに貼り付けるだけでした。
メール機能の設定で困らない!通知・自動返信の設定方法
メール機能の設定は、Caldera Formsの真骨頂でした。複雑な設定も、ビジュアルな画面で簡単に行えたのです。
送信通知メールの基本設定
フォームが送信されると、管理者に通知メールが届きます。この設定は「Processors」タブで行いました。
最初から「Auto Responder」が設定されているため、基本的な通知機能はすぐに使えました。ただし、細かい調整をすることで、より使いやすくなったのです。
設定項目 | 内容 |
---|---|
To Email | 通知を受け取るメールアドレス |
From Email | 送信者として表示するアドレス |
From Name | 送信者名 |
Subject | メールの件名 |
Message | メール本文 |
「To Email」には、通常サイト管理者のメールアドレスを設定します。複数のアドレスに送信したい場合は、カンマ区切りで入力できました。
件名と本文には、フォームの入力値を自動挿入することも可能でした。たとえば「{お名前}さんからお問い合わせがありました」といった具合です。
自動返信メールの作成手順
自動返信メールは、お問い合わせいただいた方に送る確認メールです。「ありがとうございました」的なメッセージを自動で送信できました。
設定は「+ Add Processor」から「Auto Responder」を追加します。通知メールとは別に設定するのです。
自動返信メール設定 | 内容 |
---|---|
To Email | {メールアドレス}フィールドを選択 |
From Email | サイトの代表アドレス |
Subject | 「お問い合わせありがとうございました」など |
Message | 感謝とフォローアップの内容 |
「To Email」には、フォームで入力されたメールアドレスを指定します。プルダウンから該当フィールドを選ぶだけでした。
実は、この自動返信機能により顧客満足度が大幅に向上します。すぐに反応があることで、安心感を与えられるのです。
メールテンプレートのカスタマイズ
メール本文は、HTML形式でも作成できました。リンクや画像を含めた、見栄えの良いメールを送信できたのです。
テンプレート作成のコツは、以下の通りでした。
コツ | 内容 |
---|---|
件名は分かりやすく | 迷惑メール扱いを避ける |
本文は簡潔に | 長すぎると読まれない |
署名を必ず入れる | 信頼性を高める |
テスト送信を行う | 実際の見え方を確認 |
HTMLが使える場合は、会社のロゴを入れることも可能でした。ブランディング効果も期待できたのです。
ただし、HTMLメールは一部のメールソフトで表示崩れを起こす場合があります。そのため、テキスト版も併せて用意するのがベストプラクティスでした。
送信エラーの対処法
メールが送信されない場合の対処法も、しっかり用意されていました。最も多い原因は、サーバーのメール設定です。
エラーの原因 | 対処法 |
---|---|
SMTPサーバー未設定 | WP Mail SMTPプラグイン導入 |
送信者アドレス不正 | サイトドメインのアドレスに変更 |
スパムフィルター | SPFレコードの設定確認 |
メール容量超過 | 添付ファイルサイズの制限 |
特に、共用レンタルサーバーでは送信制限がある場合が多かったのです。そのような場合は、SMTP認証を使った外部メールサーバーの利用が推奨されていました。
Gmail SMTPやSendGridといったサービスを使うことで、確実にメールを送信できました。設定は少し複雑でしたが、到達率が格段に向上したのです。
フォームをサイトに表示させる方法
作成したフォームをサイトに表示する方法は、主に4つありました。それぞれに特徴があり、用途に応じて使い分けられたのです。
ショートコードでの表示方法
最も一般的な方法は、ショートコードを使った表示でした。フォームを保存すると、専用のショートコードが自動生成されます。
ショートコードの形式は以下のようなものでした。
[caldera_form id="CF123456789"]
このコードを投稿や固定ページの編集画面に貼り付けるだけで、フォームが表示されました。まさに、コピー&ペーストだけで完了する手軽さです。
ショートコードのメリット | 内容 |
---|---|
簡単な設置 | コピー&ペーストだけ |
場所を選ばない | 記事の途中でも設置可能 |
複数設置可能 | 同じフォームを複数箇所に |
実は、ショートコードには追加のオプションも指定できました。たとえば、特定の項目だけを表示したり、スタイルを変更したりできたのです。
投稿・固定ページへの埋め込み
最も多く利用されたのが、固定ページへの埋め込みでした。「お問い合わせ」ページを作成し、そこにフォームを設置する方法です。
手順は非常にシンプルでした。
手順 | 操作 |
---|---|
1 | 固定ページの新規作成 |
2 | タイトルに「お問い合わせ」と入力 |
3 | 本文にショートコードを貼り付け |
4 | ページを公開 |
このとき、フォームの上に簡単な説明文を入れるのがコツでした。たとえば「ご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください」といった文章です。
投稿への埋め込みも可能でしたが、あまり一般的ではありませんでした。ブログ記事の中にフォームがあると、読者が混乱する場合があったからです。
ウィジェットエリアでの活用
サイドバーやフッターエリアにフォームを表示することも可能でした。「テキスト」ウィジェットにショートコードを入力するだけです。
ウィジェット表示の用途 | メリット |
---|---|
サイドバー設置 | 全ページで常時表示 |
フッター設置 | 目立ちすぎない控えめな表示 |
ヘッダー設置 | 目につきやすい場所に設置 |
ただし、ウィジェットエリアは幅が限られています。そのため、項目数の少ないシンプルなフォームが向いていました。
たとえば、メールマガジンの登録フォームやお見積もり依頼フォームなどです。必要最小限の項目に絞り込むのがポイントでした。
テーマファイルへの直接記述
PHPの知識がある場合は、テーマファイルに直接記述することもできました。この方法なら、表示位置を細かくコントロールできたのです。
記述するコードは以下のような形でした。
<?php echo do_shortcode('[caldera_form id="CF123456789"]'); ?>
直接記述のメリット | 内容 |
---|---|
表示位置の自由度 | 任意の場所に設置可能 |
条件分岐対応 | 特定のページのみ表示 |
カスタマイズ性 | 周囲のHTMLも自由に編集 |
たとえば、商品詳細ページにのみお見積もりフォームを表示するといった使い方が可能でした。プログラミング知識は必要でしたが、非常に柔軟な運用ができたのです。
ただし、テーマを更新すると記述内容が消えてしまいます。そのため、子テーマを利用するか、カスタマイズ用プラグインを使うのが推奨されていました。
知っておきたい注意点とサービス終了について
Caldera Formsについて語る上で避けて通れないのが、サービス終了の件です。2022年4月に開発・サポートが完全に終了しました。
2022年4月のサービス終了の詳細
開発会社CalderaWPの事業撤退により、Caldera Formsのサポートが終了しました。新機能の追加や不具合修正も行われなくなったのです。
終了の背景には、以下のような事情がありました。
終了理由 | 詳細 |
---|---|
開発コストの増大 | WordPress本体の頻繁なアップデート対応 |
セキュリティ対応の負担 | 継続的な脆弱性対策の必要性 |
収益モデルの限界 | 無料版中心で収益確保が困難 |
開発チームの変化 | 主要開発者の離脱 |
実は、この問題はCaldera Formsだけではありません。多くの無料プラグインが同様の課題を抱えているのが実情です。
サポート終了の告知は、公式サイトとWordPressプラグインディレクトリで行われました。既存ユーザーには十分な移行期間が与えられたのです。
既存ユーザーへの影響
サービス終了により、既存ユーザーにはいくつかの影響がありました。ただし、すぐにフォームが使えなくなるわけではありません。
影響内容 | 対応策 |
---|---|
新機能追加なし | 現在の機能で運用継続 |
サポート終了 | コミュニティやフォーラムを活用 |
セキュリティ更新停止 | 定期的な代替プラグイン検討 |
WordPress新版対応不明 | 動作確認を慎重に行う |
短期的には大きな問題はありませんでした。しかし、WordPressのメジャーアップデートで動作しなくなるリスクがあったのです。
そのため、多くの運用サイトでは段階的に他のプラグインへの移行が進められました。急ぎ過ぎず、計画的に進めることが重要だったのです。
代替プラグインの選択肢
Caldera Formsの代替として、いくつかの優秀なプラグインがあります。それぞれに特徴があり、用途に応じて選択することが大切です。
プラグイン名 | 特徴 | 価格 |
---|---|---|
Contact Form 7 | 最も普及しているフォームプラグイン | 無料 |
WPForms | 初心者にも使いやすいドラッグ&ドロップ | 無料/有料 |
Formidable Forms | 高機能で複雑なフォームも作成可能 | 無料/有料 |
Ninja Forms | モジュール式で必要機能のみ追加 | 無料/有料 |
WPFormsは、Caldera Formsと最も操作感が近いプラグインです。ドラッグ&ドロップでフォームを作成でき、移行しやすい選択肢でした。
Formidable Formsは、より高機能で複雑なフォームにも対応しています。ただし、その分操作が複雑になる傾向があったのです。
データ移行時の注意点
他のプラグインに移行する際は、既存のフォームデータをどう扱うかが重要でした。特に、過去の問い合わせ履歴は貴重な資産です。
移行時の注意点 | 対応方法 |
---|---|
フォーム設定の再作成 | 項目やデザインを手動で再現 |
過去データのエクスポート | CSV形式でダウンロード |
メール設定の移行 | 新プラグインで再設定 |
ショートコードの変更 | 全ページで置き換え作業 |
最も重要なのは、過去の問い合わせデータです。Caldera Formsでは「Entries」から CSV形式でエクスポートできました。
新しいプラグインに移行する前に、必ずデータのバックアップを取っておくことが大切です。万が一の際にも、データを失わずに済みます。
また、移行作業は段階的に行うのがおすすめでした。まず新しいプラグインでフォームを作成し、動作確認を十分に行ってから切り替えるのです。
まとめ
Caldera Formsは、WordPressフォーム作成の世界に革命をもたらしたプラグインでした。直感的な操作性と豊富な機能により、多くのユーザーに愛用されたのです。
残念ながら2022年4月にサービス終了となりましたが、その思想は現在のフォームプラグインにも受け継がれています。WPFormsやFormidable Formsなど、後継プラグインの多くがドラッグ&ドロップ機能を標準搭載しているのは、Caldera Formsの影響といえるでしょう。
これからWordPressでフォームを作成する場合は、WPFormsやContact Form 7といった現役のプラグインを選ぶのが賢明です。ただし、Caldera Formsで学んだ「ユーザビリティ重視」の考え方は、どのプラグインを使う際にも活かせるはずです。
