会員制サイトを作りたいけれど、コーディングは苦手。そんな悩みを抱えていませんか?実はWordPressなら、MemberPressというプラグイン1つで解決できるんです。
コーディング知識は一切不要。クリック操作だけで本格的な会員サイトが作れちゃいます。有料コンテンツの販売から、オンライン講座の運営まで。幅広い用途に対応できる優れものです。
今回は、MemberPressの基本から実際の使い方まで、わかりやすく解説していきます。この記事を読めば、今日から会員サイト作りをスタートできますよ。
MemberPressってなに?WordPress界の会員サイトの救世主
会員制サイトを作るプラグインは数多くあります。その中でも、MemberPressは特別な存在なんです。
1. MemberPressの基本情報 – 作成者・料金・特徴をまるっと解説
MemberPressは、Caseproof LLC社が開発したWordPressプラグインです。2013年にリリースされて以来、世界中で10万サイト以上に導入されています。
項目 | 詳細 |
---|---|
開発会社 | Caseproof LLC |
初回リリース | 2013年 |
最新バージョン | 1.11.20 |
基本料金 | 年額179ドル(約26,000円) |
対応言語 | 英語・日本語含む15言語 |
導入サイト数 | 100,000サイト以上 |
実は、MemberPressの魅力は単なる会員管理だけではありません。決済システム、コンテンツ制限、メール配信まで。これ1つで会員サイト運営に必要な機能が全部揃うんです。
たとえば、料理教室を運営しているとしましょう。レシピ動画は有料会員だけに公開し、月額料金は自動で徴収。新しいレシピが追加されたら、会員に自動でメール通知。これが全部MemberPressでできちゃいます。
2. コーディングなしでOK!誰でも1日で会員サイトが作れる理由
「プラグインって難しそう」と思うかもしれませんが、MemberPressは違います。設定画面はすべて日本語対応。専門知識がなくても直感的に操作できるんです。
ここで注目したいのが、ドラッグ&ドロップ機能です。コンテンツの制限設定も、マウス操作だけで完了。まるでパズルを組み立てるような感覚で、会員サイトが出来上がります。
実際の設定時間はどのくらいでしょうか?基本的な会員サイトなら、約2〜3時間で完成します。朝にインストールして、お昼には会員登録を受け付けられる状態に。それくらい簡単なんです。
ただし、決済設定だけは少し注意が必要です。StripeやPayPalのアカウント準備に時間がかかることがあります。でも、設定自体は画面の指示に従うだけ。特別な知識は要りません。
3. 日本語対応だから安心 – 海外プラグインの心配事をクリア
海外製プラグインでよくある悩み。それは「設定画面が英語でわからない」というものです。でもMemberPressなら、その心配は無用です。
管理画面はすべて日本語に翻訳済み。会員向けの登録フォームやメール文面も、もちろん日本語で作れます。利用者が混乱することはありません。
さらに、日本の商習慣にも対応しています。たとえば、消費税の計算機能。日本の税制に合わせて、自動で税込み価格を表示できます。海外プラグインでここまで対応しているものは珍しいんです。
サポート体制も充実しています。公式ドキュメントの大部分が日本語化されているほか、日本のWordPressコミュニティでも情報交換が活発。困ったときの解決策が見つかりやすいのも魅力です。
WordPressにMemberPressを設置する超簡単ステップ
いよいよMemberPressをインストールしてみましょう。手順は驚くほどシンプル。WordPress初心者でも迷うことはありません。
1. インストールから初期設定まで – 迷わずできる手順ガイド
まずはMemberPress公式サイトからプラグインファイルをダウンロード。購入後すぐにダウンロードリンクが届きます。無料プラグインと違って、WordPress管理画面から直接インストールはできません。
WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」→「プラグインのアップロード」を選択。ダウンロードしたzipファイルをアップロードして「今すぐインストール」をクリック。
インストールが完了したら、必ず「有効化」を忘れずに。ここを見落とす人が意外と多いんです。有効化しないと、プラグインは動きません。
初回起動時にセットアップウィザードが表示されます。サイトの種類や使用目的を選ぶだけ。あとは自動で最適な設定をしてくれる優れものです。「オンライン講座」「コミュニティサイト」など、用途に応じてテンプレートが用意されています。
2. オプション画面の見方 – どこを触ればいいのかスッキリわかる
MemberPressの設定画面は、大きく4つのセクションに分かれています。「会員プラン」「アクセス制限」「決済設定」「メール設定」です。
最初に触るべきは「会員プラン」から。ここで有料プランの金額や期間を決めます。月額1,000円の基本プランから、年額50,000円のプレミアムプランまで。自由に設定可能です。
次に「アクセス制限」で、どのコンテンツを誰に見せるかを決定。投稿記事単位、ページ単位、カテゴリ単位など。細かく制限をかけられます。
ここで重要なポイント。設定は必ず「下書き保存」してから「公開」しましょう。いきなり公開すると、意図しない制限がかかってしまうことがあります。テスト環境で動作確認してから本番適用が安心です。
3. 会員プランの作り方 – 無料・有料プランをサクッと設定
会員プランの設定は、MemberPressの核となる機能です。まずは無料プランから作ってみましょう。
「MemberPress」→「Memberships」→「Add New」をクリック。プラン名を入力して、価格を「0円」に設定するだけ。無料プランの完成です。
有料プランはどうでしょう?価格設定画面で「月額」「年額」「永続」から選択可能。たとえば月額プランなら、「Monthly」を選んで金額を入力。自動更新の設定もここで行います。
複数プランの作り方にはコツがあります。基本プラン、スタンダードプラン、プレミアムプランのように、段階的に機能を増やす設計がおすすめ。会員のアップグレードを促しやすくなります。
実際の設定例を見てみましょう。
プラン名 | 価格 | 期間 | 主な特典 |
---|---|---|---|
無料会員 | 0円 | 永続 | 基本コンテンツ閲覧 |
ベーシック | 月額980円 | 1ヶ月 | 限定記事閲覧 |
プレミアム | 月額2,980円 | 1ヶ月 | 動画コンテンツ + 個別相談 |
段階的な価格設定で、会員の成長に合わせたプラン変更を促せます。
MemberPressの便利機能 – こんなことまでできちゃう
MemberPressの魅力は、単なる会員管理を超えたところにあります。ビジネスの成長を支える機能が満載なんです。
1. コンテンツ制限機能 – 誰に何を見せるかを自由自在にコントロール
コンテンツ制限は、MemberPressの最も強力な機能の1つです。記事の一部だけを無料公開し、続きは有料会員限定にする。そんな芸当も簡単にできちゃいます。
設定方法は驚くほどシンプル。投稿編集画面の右側に「MemberPress」のボックスが表示されます。ここで制限をかけたい会員プランを選ぶだけ。チェックボックスをオンにするだけの簡単操作です。
たとえば、ブログ記事の冒頭300文字は誰でも読める状態に。でも、詳細な解説や具体的なノウハウは有料会員だけに公開。読者の興味を引きつけながら、有料登録を促すことができます。
ここで便利なのが「ドリップコンテンツ」機能。会員登録から一定期間後に、新しいコンテンツが自動で解放される仕組みです。オンライン講座には欠かせない機能ですね。
週に1回ずつ新しいレッスンが公開される。そんな仕掛けで、会員の継続率をアップさせられます。
2. 決済システム連携 – StripeやPayPalでらくらく課金
決済システムの連携は、会員サイト運営の生命線です。MemberPressなら、主要な決済サービスにすべて対応しています。
対応している決済サービスは以下の通り:
決済サービス | 手数料 | 特徴 |
---|---|---|
Stripe | 3.6% | クレジットカード決済の定番 |
PayPal | 3.6% + 40円 | 世界で最も普及 |
銀行振込 | 無料 | 日本では根強い人気 |
コンビニ決済 | 約200円 | 日本独自の決済手段 |
設定は各サービスのアカウント情報を入力するだけ。APIキーをコピー&ペーストして、テスト決済で動作確認。これで準備完了です。
実は、MemberPressには「分割払い」機能もあります。年額プランを月々分割で支払えるように設定可能。高額商品の販売には欠かせない機能です。
ただし、日本の決済事情には注意が必要。クレジットカードを持たない利用者も多いため、銀行振込やコンビニ決済の用意は必須です。
3. メール自動配信 – 会員登録からフォローまで手間いらず
メール配信機能は、会員サイト運営の要です。MemberPressなら、会員の行動に応じて自動でメールを送信できます。
どんなメールが自動送信されるでしょうか?
- 新規登録時の「ようこそメール」
- 決済完了時の「お支払い確認メール」
- 有効期限前の「更新案内メール」
- パスワードリセット用の「セキュリティメール」
すべてのメール文面は、管理画面からカスタマイズ可能。会社のブランドイメージに合わせて、文体や内容を調整できます。
ここで差をつけるのが「ステップメール」機能。会員登録から一定期間ごとに、段階的にメールを送信する仕組みです。
たとえば、オンライン講座なら:
- 登録直後:「講座の進め方ガイド」
- 1週間後:「第1回レッスンのポイント」
- 1ヶ月後:「学習の振り返りアンケート」
このような流れで、会員の学習継続をサポート。離脱率の改善に効果的です。
実際の活用例 – こんな会員サイトが作れます
MemberPressの真価は、実際の活用場面で発揮されます。どんなサイトが作れるのか、具体例で見てみましょう。
1. オンライン講座サイト – 動画や教材を有料会員だけに公開
最も人気の活用例が、オンライン講座サイトです。コロナ禍以降、需要が急激に伸びている分野ですね。
具体的な構成例を見てみましょう。「WordPressマスター講座」というサイトを運営するとします。
コンテンツ | 公開範囲 | 価格 |
---|---|---|
基礎知識記事 | 全員 | 無料 |
実践動画講座 | 有料会員 | 月額2,980円 |
個別サポート | プレミアム会員 | 月額9,800円 |
限定コミュニティ | 全会員 | プラン料金に含む |
動画コンテンツは、MemberPressの「ドリップ機能」で週1回ずつ公開。会員の学習ペースに合わせて、無理なく進められます。
実は、こうした段階公開には心理的な効果もあります。「次回が楽しみ」という期待感で、会員の継続率が大幅にアップするんです。
質問対応には「コメント制限機能」を活用。各動画に対するコメントは会員限定にし、講師が個別に回答。これだけで、高額な個別指導サービスの代替になります。
2. コミュニティ・サロン運営 – 会員同士の交流スペースも簡単設置
オンラインサロンの運営も、MemberPressの得意分野です。会員専用の交流掲示板から、限定イベントの開催まで。コミュニティ運営に必要な機能が揃っています。
たとえば「起業家コミュニティ」を運営する場合。会員レベルごとに、アクセスできる情報を変える設計が効果的です。
- 一般会員:月次レポートの閲覧
- プレミアム会員:個別相談権 + 限定セミナー参加
- VIP会員:主催者との直接面談権
このように段階的な特典設計で、会員のアップグレードを自然に促せます。
コミュニティ運営で重要なのは「参加感」の演出。MemberPressなら、会員専用の「お知らせ機能」で、特別感を演出できます。
「〇〇さんが新しくVIP会員になりました」「今月の優秀会員を発表します」といった情報を、リアルタイムで共有。会員同士の刺激と競争心を生み出します。
3. スポーツチーム・団体の会員管理 – 年会費徴収から情報共有まで
意外に需要が多いのが、スポーツチームや地域団体の会員管理です。年会費の徴収から、練習スケジュールの共有まで。アナログ管理から一気にデジタル化できます。
少年野球チームを例に見てみましょう。
機能 | 従来の方法 | MemberPress活用後 |
---|---|---|
年会費徴収 | 現金回収・管理 | 自動決済・記録 |
練習予定共有 | 電話・メール連絡 | 会員サイトで一斉公開 |
写真・動画共有 | CD配布 | 限定ページでオンライン共有 |
出欠確認 | 紙ベース・電話確認 | フォーム機能で自動集計 |
特に便利なのが「家族アカウント機能」。1つの契約で、お父さん・お母さん・子供のアカウントが作れます。それぞれに適切な権限を設定し、情報共有を円滑に。
年会費の徴収漏れも激減します。自動更新設定で、毎年決まった時期に自動で課金。未納者への督促メールも自動送信されるため、管理者の手間が大幅に削減されます。
MemberPressの料金プラン – どのプランを選べばいい?
MemberPressの料金体系は、サイトの規模と必要な機能で選べるようになっています。どのプランがベストなのか、詳しく見ていきましょう。
1. 基本プラン179ドル/年 – 個人サイトならこれで十分
最もベーシックな「Basic」プランは、年額179ドル(約26,000円)です。個人でオンライン講座や小規模コミュニティを運営するなら、このプランで十分でしょう。
Basic プランで利用できる機能:
機能 | 内容 |
---|---|
サイト数 | 1サイトのみ |
会員数 | 無制限 |
決済ゲートウェイ | Stripe、PayPal |
コンテンツ制限 | 全機能利用可能 |
メール配信 | 基本的な自動送信 |
サポート | メールサポート |
注目したいのは「会員数無制限」という点。月額100人でも1,000人でも、追加料金はかかりません。会員が増えるほど、コストパフォーマンスが良くなる計算です。
ただし、1つだけ制約があります。1サイトでしか使えないということ。複数サイトを運営予定なら、上位プランを検討しましょう。
実際の運営コストで計算してみます。月割りすると約2,200円。会員が10人いれば、1人あたり月220円。コーヒー1杯分以下のコストで、本格的な会員サイトが運営できる計算です。
2. Plusプラン249ドル/年 – 本格運営にはこちらがおすすめ
より本格的な運営を考えるなら「Plus」プランがおすすめです。年額249ドル(約36,000円)で、Basicプランにはない便利機能が追加されます。
Plus プランの追加機能:
- 3サイトまで利用可能:複数事業の展開に対応
- アフィリエイト機能:紹介報酬システムで集客力アップ
- 詳細な分析機能:会員の行動分析レポート
- 優先サポート:回答時間の短縮
特に注目したいのが「アフィリエイト機能」。既存会員が新規会員を紹介すると、紹介料が支払われる仕組みです。口コミでの会員獲得が期待できます。
たとえば、新規会員1人紹介につき500円の報酬を設定。月10人の紹介があれば、5,000円の紹介料。これを月会費2,980円の会員が行えば、実質的に会費が無料になる計算です。
分析機能も見逃せません。どのコンテンツがよく見られているか、どの時期に退会者が多いかなど。データに基づいた運営改善ができます。
3. 他のプラグインとの料金比較 – コスパはどうなの?
MemberPressの料金は高いのでしょうか?他の人気プラグインと比較してみましょう。
プラグイン | 年額料金 | サイト数 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
MemberPress | 179ドル | 1サイト | 高機能・使いやすさ◎ |
Paid Memberships Pro | 297ドル | 1サイト | 老舗・実績豊富 |
s2Member | 無料〜 | 無制限 | 基本機能は無料 |
WooCommerce Memberships | 199ドル | 無制限 | EC連携に強い |
価格だけ見れば、MemberPressは決して安くありません。でも「使いやすさ」「サポート品質」「機能の豊富さ」を総合すると、むしろコストパフォーマンスは良好です。
s2Memberは無料版もありますが、本格運営には有料版(年額89ドル〜)が必要。結果的に、MemberPressとそれほど変わらない価格帯になります。
重要なのは「時間コスト」の計算です。設定に何日もかかるプラグインより、1日で完成するMemberPressの方が、時給換算すればお得かもしれません。
他の会員制プラグインとの違い – なぜMemberPressがおすすめ?
会員制サイト用のプラグインは数多くあります。その中で、なぜMemberPressが選ばれるのでしょうか?他の人気プラグインと詳しく比較してみましょう。
1. Paid Memberships Proとの比較 – 使いやすさで選ぶなら
Paid Memberships Pro(PMPro)は、MemberPressの最大のライバルです。2009年からリリースされている老舗プラグインで、実績は申し分ありません。
両者の主な違いを比較してみましょう:
項目 | MemberPress | Paid Memberships Pro |
---|---|---|
初期設定の簡単さ | ◎ ウィザード形式 | △ 設定項目が多い |
日本語対応 | ◎ 完全対応 | ○ 部分的対応 |
デザインテンプレート | ◎ 豊富 | △ 限定的 |
サポート品質 | ◎ 24時間対応 | ○ 営業時間内 |
価格 | 179ドル/年 | 297ドル/年 |
最大の違いは「使いやすさ」にあります。PMProは機能が豊富な分、設定項目が非常に多く複雑。WordPress初心者には少しハードルが高いかもしれません。
一方、MemberPressは「シンプルさ」を重視した設計。必要な機能だけに絞り込み、迷うことなく設定を進められます。
実は、この「シンプルさ」こそが、MemberPressの最大の強みなんです。多機能すぎて使いこなせないより、必要十分な機能で確実に運営できる方が実用的ですよね。
2. s2Memberとの比較 – 機能の豊富さが決め手
s2Memberは、無料版があることで人気のプラグインです。「とりあえず試してみたい」という人には魅力的に見えるかもしれません。
しかし、実際に本格運営しようとすると、有料版(s2Member Pro)への移行が必要になります。
機能 | MemberPress | s2Member無料版 | s2Member Pro |
---|---|---|---|
会員レベル設定 | 無制限 | 4レベルまで | 無制限 |
決済ゲートウェイ | 多数対応 | PayPal のみ | 主要サービス対応 |
コンテンツ制限 | 柔軟な設定 | 基本的な制限 | 高度な制限 |
サポート | 充実 | フォーラムのみ | 個別サポート |
s2Member無料版の制約は思った以上に厳しいものです。4つの会員レベルしか作れないため、複雑な料金体系には対応できません。
決済もPayPalのみ。クレジットカード決済に慣れた日本のユーザーには、少し不便かもしれません。
結果的に、本格運営にはs2Member Pro(年額89ドル〜)が必要。価格差を考えると、最初からMemberPressを選んだ方が無難でしょう。
3. WooCommerce Membershipsとの比較 – ECサイト連携が必要なら
WooCommerce Membershipsは、ECサイト機能との連携が強力なプラグインです。商品販売と会員制サイトを同時運営したい場合には有力な選択肢になります。
特徴 | MemberPress | WooCommerce Memberships |
---|---|---|
EC連携 | 基本的な販売機能 | 高度なEC機能 |
在庫管理 | 対応なし | 完全対応 |
配送設定 | 対応なし | 詳細設定可能 |
税計算 | 基本的な計算 | 複雑な税制対応 |
価格 | 179ドル/年 | 199ドル/年 |
ただし、注意点があります。WooCommerce Membershipsを使うには、事前にWooCommerceプラグインのインストールが必要です。
WooCommerceは高機能な分、サイトの動作が重くなりがち。会員制機能だけが目的なら、MemberPressの方がサイトパフォーマンスは良好でしょう。
どちらを選ぶかの判断基準は明確です。物販も並行するならWooCommerce Memberships。会員制サイトに集中するならMemberPress。用途に応じて選択しましょう。
導入時の注意点とトラブル対策
MemberPressは使いやすいプラグインですが、導入時には気をつけるべきポイントがあります。よくあるトラブルと対策を事前に知っておきましょう。
1. セキュリティ対策は必須 – 会員情報を守る設定方法
会員サイトは、個人情報や決済情報を扱います。セキュリティ対策は絶対に手を抜けない部分です。
MemberPressには基本的なセキュリティ機能が組み込まれています。しかし、それだけでは不十分。追加の対策が必要です。
必須のセキュリティ対策:
対策項目 | 具体的な方法 | 重要度 |
---|---|---|
SSL証明書 | Let’s Encryptで無料取得 | ★★★ |
セキュリティプラグイン | Wordfence Security導入 | ★★★ |
定期バックアップ | UpdraftPlusで自動化 | ★★★ |
パスワード強化 | 2段階認証の有効化 | ★★☆ |
SSL証明書は、データ通信の暗号化に必須です。最近のレンタルサーバーなら、無料で設定できることがほとんど。必ず有効化しておきましょう。
セキュリティプラグインでは「Wordfence Security」がおすすめ。不正アクセスの監視から、マルウェアの検出まで。包括的にサイトを保護してくれます。
実は、会員サイトでは「バックアップ」がとくに重要なんです。会員データが消失したら、事業の継続が困難になります。自動バックアップの設定は必須です。
2. 決済ゲートウェイの制限 – 使える支払い方法をチェック
決済システムの選択は、会員登録率に直結します。日本の決済事情を考慮した設定が重要です。
MemberPress対応の主要決済サービス:
サービス | 手数料 | 特徴 | 日本での普及率 |
---|---|---|---|
Stripe | 3.6% | 世界標準・多機能 | ★★★ |
PayPal | 3.6% + 40円 | 知名度抜群 | ★★★ |
銀行振込 | 振込手数料のみ | 日本人に馴染み深い | ★★★ |
コンビニ決済 | 約200円 | 現金決済派に人気 | ★★☆ |
ここで注意したいのが、日本独自の決済習慣です。クレジットカードを持たない人、ネット決済に不安を感じる人も少なくありません。
そのため、銀行振込やコンビニ決済も用意しておくのがベスト。特に年配の会員が多いサイトでは必須です。
ただし、決済方法が多すぎると管理が大変になります。サイトの特性に応じて、2〜3種類に絞り込むのが現実的でしょう。
決済テストは本格運用前に必ず実施してください。少額(100円程度)で実際に決済を行い、正しく処理されるかを確認。このテストを怠ると、運用開始後にトラブルが発生するリスクがあります。
3. よくあるトラブルと解決方法 – つまづきポイントを事前に把握
MemberPressでよく報告されるトラブルと、その解決方法をまとめました。事前に知っておけば、慌てることはありません。
トラブル1:会員登録メールが届かない
原因は大きく2つ。サーバーのメール機能の問題か、迷惑メールフィルターです。
解決方法:
- WP Mail SMTPプラグインで外部メール送信に変更
- 送信元メールアドレスをサイトドメインと同一に設定
- テストメール送信で事前確認
トラブル2:決済完了後に会員権限が付与されない
決済システムとMemberPressの連携がうまく行っていない状態です。
解決方法:
- 決済ゲートウェイのWebhook設定を確認
- MemberPressの決済ログを確認
- 手動で会員ステータスを更新(一時対応)
トラブル3:サイトの表示速度が遅くなった
MemberPressは高機能な分、サーバーリソースを消費します。
解決方法:
- キャッシュプラグイン(WP Rocket等)の導入
- 画像の最適化(WebP形式への変換)
- 不要なプラグインの削除
予防策として、本格運用前のテスト期間を設けることをおすすめします。友人や知人に協力してもらい、実際の会員登録から決済まで一通り試してもらう。この段階で問題点を洗い出しておけば、安心して本格運用を開始できます。
まとめ
MemberPressは、WordPressで会員制サイトを構築する際の最有力プラグインです。コーディング知識不要で、本格的な会員サイトが短期間で完成します。特に日本語対応の完成度の高さと、直感的な操作性は他の追随を許しません。
料金面では年額179ドルからと、決して安価ではありません。しかし会員数無制限、充実したサポート、豊富な機能を考慮すれば、コストパフォーマンスは良好といえるでしょう。オンライン講座、コミュニティサイト、団体の会員管理まで、幅広い用途に対応できる汎用性も魅力的です。
導入を検討されている方は、まず公式サイトでデモ環境を体験してみることをおすすめします。実際の管理画面を触ってみれば、その使いやすさを実感できるはずです。会員制サイトでのビジネス展開を考えているなら、MemberPressは間違いなく有力な選択肢となるでしょう。
