WordPressでサイトを運営していると、カテゴリーの順番がなかなか思い通りにならない。そんな経験はありませんか?
実は、WordPressはデフォルトではカテゴリーをアルファベット順や作成順で表示します。でも、お客さんに見せたい順番と違うことがよくあるんです。
たとえば、お店のブログで「春のメニュー」「夏のメニュー」「秋のメニュー」「冬のメニュー」というカテゴリーがあるとします。季節順に表示したいのに、アルファベット順だと「夏→春→秋→冬」という変な順番になってしまいます。
そこで登場するのが「Category Order and Taxonomy Terms Order」というプラグインです。このプラグインを使えば、ドラッグ&ドロップで簡単にカテゴリーの順番を変更できます。
今回は、このプラグインの使い方から設定のコツまで、分かりやすく解説していきます。
Category Order and Taxonomy Terms Orderって何?WordPressの整理整頓お助けツール
1. ドラッグ&ドロップで簡単に並び替えができる魔法のプラグイン
「Category Order and Taxonomy Terms Order」は、その名前の通りカテゴリーの順番を自由に変更できるプラグインです。
一番の魅力は、難しい設定が一切不要なこと。マウスでカテゴリーをつかんで、好きな場所に移動するだけです。まるでスマホのアプリを並び替えるような感覚で使えます。
実際に使ってみると分かりますが、プログラミングの知識がなくても直感的に操作できます。「コードを書くのは苦手」という方でも安心して使えるんです。
2. カテゴリーだけじゃない!全部のタクソノミーにも対応
ここで注意したいのが、このプラグインはカテゴリーだけでなく、全てのタクソノミーに対応していることです。
タクソノミーとは、WordPressでコンテンツを分類するシステムのこと。カテゴリーやタグはもちろん、カスタム投稿タイプで作った独自の分類項目も含まれます。
たとえば、ポートフォリオサイトで「Webデザイン」「グラフィックデザイン」「イラスト」という作品の種類を作っている場合も、このプラグインで順番を変更できます。
3. テーマを変更しなくても使える便利な仕組み
多くのWordPressプラグインは、テーマによって動作が左右されることがあります。でも、このプラグインは違います。
プラグインが独自の仕組みでカテゴリーの順番を管理しているため、テーマを変更しても設定した順番がそのまま維持されます。つまり、一度設定すれば長期間使い続けられるというわけです。
ただし、一部のテーマでは表示が変わらない場合もあるので、後で詳しく説明します。
プラグインの基本情報を知っておこう
プラグインを使う前に、基本的な情報を確認しておきましょう。安心して使えるプラグインかどうか、まずはここでチェックです。
項目 | 内容 |
---|---|
開発者 | Nsp-Code |
現在のバージョン | 1.7.9 |
WordPress対応バージョン | 4.6以上 |
対応言語数 | 25言語以上(日本語含む) |
アクティブインストール数 | 300,000以上のサイト |
最終更新日 | 2024年11月 |
1. 開発者:Nsp-Code社が作った安心のプラグイン
「Nsp-Code」という開発会社が作ったプラグインです。2011年から開発を続けており、長期間にわたって安定したサポートを提供しています。
WordPressのプラグインディレクトリで公開されているため、公式の審査を通過した安全なプラグインといえます。セキュリティ面でも定期的にアップデートされているので安心です。
実際に世界中のWordPressサイトで使われており、実績も十分。個人ブログから企業サイトまで幅広く利用されています。
2. 料金:基本版は無料、上級版は100ドルの買い切り
料金体系は非常にシンプルです。
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
基本版(無料) | 0円 | カテゴリー・タグの並び替え |
Advanced版 | 100ドル(買い切り) | 全機能 + 管理画面の拡張 |
基本版でもカテゴリーとタグの並び替えは問題なくできます。個人ブログや小規模なサイトなら、無料版で十分な機能が揃っています。
Advanced版では、より詳細な設定ができるようになりますが、一般的な用途では無料版で事足りることが多いです。
3. 対応言語:日本語を含む25言語以上に対応
国際的なプラグインですが、日本語にもしっかり対応しています。
管理画面のメニューや設定項目が日本語で表示されるため、英語が苦手な方でも安心して使えます。ただし、一部の項目は英語のままの場合もあります。
翻訳の品質も高く、自然な日本語で表示されるのも嬉しいポイントです。
4. 利用者数:世界中のWordPressサイトで愛用されているツール
現在、30万以上のWordPressサイトでアクティブに使用されています。
これだけ多くのサイトで使われているということは、それだけ実用性が高い証拠。バグや不具合があれば、すぐに報告されてアップデートされる環境が整っています。
また、利用者が多いため、困った時にインターネットで情報を探しやすいのもメリットです。
どんな時に使うと便利?よくある場面を見てみよう
このプラグインが特に活躍する場面を見てみましょう。「なるほど、こんな時に使えるのか」という発見があるかもしれません。
1. お店のメニューカテゴリーを季節順に並べたい時
飲食店やカフェのブログでよくある状況です。
春夏秋冬のメニューを紹介したいのに、WordPressの初期設定では「あいうえお順」や「アルファベット順」で表示されてしまいます。お客さんにとって分かりやすい季節順で表示したいですよね。
変更前(あいうえお順) | 変更後(季節順) |
---|---|
秋のおすすめメニュー | 春のおすすめメニュー |
春のおすすめメニュー | 夏のおすすめメニュー |
夏のおすすめメニュー | 秋のおすすめメニュー |
冬のおすすめメニュー | 冬のおすすめメニュー |
このプラグインを使えば、季節の流れに沿った自然な順番で表示できます。
2. サービス紹介の順番を重要度で整理したい時
会社のホームページでサービスを紹介する際、一番アピールしたいサービスを最初に表示したいものです。
たとえば、Web制作会社なら「ホームページ制作」「SEO対策」「運用サポート」という順番で表示したいかもしれません。でも、作成順だと「SEO対策」「運用サポート」「ホームページ制作」という順番になってしまうことがあります。
このプラグインがあれば、ビジネスの戦略に合わせてカテゴリーの順番を調整できます。
3. ブログのカテゴリーを読みやすい順番にしたい時
個人ブログでも、読者にとって分かりやすい順番でカテゴリーを表示したいものです。
読者の関心度や記事数に応じて順番を変えることで、サイトの使いやすさが格段に向上します。人気のカテゴリーを上位に表示すれば、読者がお目当ての記事を見つけやすくなります。
また、関連性の高いカテゴリーを隣同士に配置することで、読者が興味を持ちそうな他の記事にも誘導しやすくなります。
インストールから設定まで!初心者でも簡単3ステップ
それでは実際にプラグインをインストールしてみましょう。手順は想像以上に簡単です。
1. WordPressの管理画面からプラグインをインストール
まずはWordPressの管理画面にログインします。
左側のメニューから「プラグイン」→「新規追加」をクリック。検索ボックスに「Category Order and Taxonomy Terms Order」と入力します。
ステップ | 操作内容 |
---|---|
1 | 管理画面→プラグイン→新規追加 |
2 | 検索ボックスにプラグイン名を入力 |
3 | 「今すぐインストール」をクリック |
4 | インストール完了後「有効化」をクリック |
検索結果に表示されたら「今すぐインストール」をクリック。インストールが完了したら「有効化」ボタンを押します。
ここで注意したいのは、似た名前のプラグインがいくつかあることです。開発者が「Nsp-Code」になっているものを選んでください。
2. 「設定」→「Taxonomy Terms Order」で基本設定
プラグインを有効化すると、管理画面の左メニューに「Taxonomy Terms Order」という項目が追加されます。
ここをクリックすると設定画面が開きます。基本的には初期設定のままで問題ありませんが、いくつか確認しておきたい項目があります。
設定項目 | 推奨設定 | 説明 |
---|---|---|
Auto Sort | ON | 自動でソートを適用 |
Admin Sort | ON | 管理画面でもソート適用 |
Show Options | ON | 詳細オプションを表示 |
「Auto Sort」がONになっていることを確認してください。これがOFFだと、せっかく並び替えても反映されません。
3. 自動ソートを有効にして準備完了
最後に「Update」ボタンをクリックして設定を保存します。
これで基本設定は完了です。実は、この段階ではまだカテゴリーの順番は変わっていません。次のステップで実際に並び替えを行います。
設定に不安がある場合は、一度サイトの表示を確認してみてください。カテゴリーが正常に表示されていれば、プラグインは正しくインストールされています。
実際に使ってみよう!カテゴリーの並び替え方法
いよいよ実際にカテゴリーを並び替えてみましょう。操作は驚くほど簡単です。
1. 「投稿」→「Taxonomy Order」でカテゴリー画面へ
WordPressの管理画面で、左メニューから「投稿」をクリックします。
すると、いつものメニューに加えて「Taxonomy Order」という項目が追加されているはずです。ここをクリックしてください。
手順 | 画面の場所 |
---|---|
1 | 管理画面左メニュー「投稿」 |
2 | サブメニュー「Taxonomy Order」 |
3 | カテゴリー一覧画面が表示 |
カテゴリー一覧画面が開くと、現在のカテゴリーがすべて表示されます。右側に「≡」のようなアイコンが表示されていれば、ドラッグ&ドロップの準備完了です。
もしこの画面が見つからない場合は、プラグインが正しく有効化されていない可能性があります。
2. ドラッグ&ドロップでカテゴリーを好きな順番に移動
ここからが楽しい作業です。
マウスでカテゴリー名をクリックしたまま、好きな位置まで移動させてください。まるでパズルのピースを動かすような感覚で操作できます。
たとえば、「冬のメニュー」を一番下に移動したい場合:
- 「冬のメニュー」をクリックしたままにする
- そのまま一番下までドラッグする
- マウスボタンを離す
この操作を繰り返して、理想的な順番に並べ替えてください。リアルタイムで順番が変わるので、結果がすぐに分かります。
3. 「更新」ボタンでサイトに反映される
並び替えが完了したら、画面下部の「Update」ボタンをクリックします。
確認事項 | チェックポイント |
---|---|
並び順 | 理想的な順番になっているか |
階層構造 | 親子関係が正しく維持されているか |
表示 | サイト上で正しく反映されているか |
更新が完了したら、実際のサイトを確認してみてください。カテゴリーが設定した順番で表示されていれば成功です。
ただし、テーマによっては反映されるまで少し時間がかかる場合があります。キャッシュをクリアしてから確認するとよいでしょう。
もっと活用できる!カスタムタクソノミーの並び替えテクニック
カテゴリーの並び替えに慣れたら、さらに高度な使い方にチャレンジしてみましょう。
1. 商品タイプやサービス分類もキレイに整理
ECサイトやサービスサイトでは、カスタム投稿タイプを使っていることが多いです。
たとえば、「商品」という投稿タイプを作って、「家電」「衣類」「食品」という商品タイプで分類している場合。このプラグインなら、これらのカスタムタクソノミーも簡単に並び替えできます。
商品カテゴリ | Before | After |
---|---|---|
表示順 | 衣類→家電→食品 | 家電→衣類→食品 |
理由 | あいうえお順 | 売上順 |
設定方法は通常のカテゴリーと同じ。「Taxonomy Order」の画面で、対象のタクソノミーを選択するだけです。
2. 子カテゴリーも同じ方法で並び替えOK
階層構造のあるカテゴリーでも心配ありません。
親カテゴリーの下にある子カテゴリーも、同じようにドラッグ&ドロップで並び替えができます。親子関係はそのまま維持されるので、サイトの構造が崩れる心配もありません。
実際の操作では、子カテゴリーの部分だけが移動します。「食品」という親カテゴリーの下に「野菜」「肉類」「調味料」がある場合、この3つの順番だけを変更できるということです。
3. 複数のタクソノミーがある場合の選び方
サイトに複数のタクソノミーがある場合、どれを優先的に整理すべきか迷うかもしれません。
一般的には、以下の順番で整理することをおすすめします:
- メインカテゴリー(投稿のカテゴリー)
- よく使われるカスタムタクソノミー
- タグ類
理由は、訪問者の目に触れる頻度が高い順番だからです。まずは最も重要な分類から整理して、徐々に細かい部分に手を加えていきましょう。
使う前に知っておきたい注意点とコツ
プラグインを使い始める前に、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
1. 一部のテーマで表示が変わらない場合の対処法
残念ながら、すべてのテーマで完璧に動作するわけではありません。
特に、独自のカテゴリー表示機能を持つテーマでは、プラグインの設定が反映されない場合があります。これは、テーマが独自の方法でカテゴリーを取得しているためです。
対処法 | 説明 | 難易度 |
---|---|---|
テーマ変更 | 対応テーマに変更 | 易 |
コード修正 | functions.phpを編集 | 難 |
開発者に相談 | テーマ制作者に問い合わせ | 中 |
まずは使っているテーマの説明書やサポートページを確認してみてください。対応状況について記載があるかもしれません。
2. get_terms()関数を使う時のポイント
プログラマーの方への注意点です。
テーマやプラグインで独自にget_terms()関数を使っている場合、追加のパラメータが必要になることがあります。
// 正しい書き方の例
$terms = get_terms(array(
'taxonomy' => 'category',
'orderby' => 'term_order'
));
「orderby」パラメータに「term_order」を指定することで、プラグインの並び順が反映されます。
3. 階層を変えたい場合は別の方法が必要
このプラグインでできるのは「順番の変更」だけです。
カテゴリーの親子関係を変更したい場合は、通常のWordPress機能を使う必要があります。「投稿」→「カテゴリー」の画面で、個別に編集してください。
階層構造の変更とは:
- 子カテゴリーを親カテゴリーにする
- 親カテゴリーを別の親の下に移動する
- 新しい階層レベルを作る
これらの作業は、このプラグインの守備範囲外です。
無料版と有料版の違いは?どちらを選べばいい?
プラグインには無料版と有料版があります。どちらを選ぶべきか、詳しく比較してみましょう。
1. 無料版でできることと制限
無料版でも、基本的な機能は十分に使えます。
機能 | 無料版 | 説明 |
---|---|---|
カテゴリー並び替え | ○ | ドラッグ&ドロップで可能 |
タグ並び替え | ○ | 同様に操作可能 |
カスタムタクソノミー | ○ | 基本的な並び替えは可能 |
自動ソート | ○ | サイト表示に自動反映 |
多言語対応 | ○ | 日本語含む25言語 |
個人ブログや小規模なサイトなら、これらの機能で十分です。実際、多くのユーザーが無料版だけで満足して使い続けています。
制限があるとすれば、管理画面の詳細設定や一部の高度な機能が使えないことくらいです。
2. Advanced版(100ドル)の追加機能
有料版では、より細かい制御ができるようになります。
追加機能 | 内容 | 対象ユーザー |
---|---|---|
詳細設定オプション | より細かい表示制御 | 上級者・開発者 |
管理画面の拡張 | 操作性の向上 | 大規模サイト運営者 |
優先サポート | 迅速な問題解決 | 企業サイト |
アップデート保証 | 長期サポート | 商用利用 |
100ドルという価格は、プラグインとしては高めです。でも、大規模なサイトや商用利用では、この投資額は十分に回収できるでしょう。
3. 個人ブログなら無料版で十分な理由
結論から言うと、個人ブログなら無料版で問題ありません。
理由は以下の通りです:
- カテゴリー数が比較的少ない
- 複雑な階層構造が不要
- 基本的な並び替えで十分
- コストを抑えたい
もし無料版を使ってみて「もっと高度な機能がほしい」と感じたら、その時に有料版を検討すればよいでしょう。プラグインの設定は引き継がれるので、移行も簡単です。
まとめ
Category Order and Taxonomy Terms Orderは、WordPressでカテゴリーの順番を自由に変更できる優れたプラグインです。ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、誰でも簡単にサイトの整理整頓ができます。
無料版でも十分な機能が揃っているため、個人ブログから企業サイトまで幅広く活用できるでしょう。設定も簡単で、プログラミングの知識がなくても安心して使えます。
カテゴリーの表示順序を改善することで、サイトの使いやすさが格段に向上します。訪問者にとって分かりやすいサイト構造を作りたい方は、ぜひ一度試してみてください。きっと、サイト運営がもっと楽しくなるはずです。
